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折り紙 [黄昏に向かって]

5年前の冬の事、左足の甲に大やけどしました。丁度近くにあった水道から、小鍋で傷口めがけ水をかけ続けました。夜が明けたとき、まだ生きている自分が不思議でした。夫亡き後、ガスも止められ、ボンベ式のガスコンロに掛けた薬缶が足に落ちたのです。
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その頃の私は19歳になる病気の老猫がいたので救急車も呼ばずに震えながら朝を待ちました。近所の猫友さんにSOS。アロエベラで冷やす事半月あまり。大きなケロイドは一年近く残りましたが、猫友さんのお蔭で足を切らずに治りました。
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その頃一日も早くこの生活から抜け出られるように願をかけて折り鶴を折りました。そこから数年後、事態は好転し今があります。しかしそこに辿り着くまでは一口では言えない程の理不尽な出来事に翻弄されました。しかし今は、その悲しみを全部飲みこんでも更に余りある幸せが巡ってきたのです。2015年秋、私は老猫を弔ったあと転居しました。
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それから2年と3か月、あの頃の思い出は写真の中だけになりました。来る日も来る日も公園で写真を撮り、鶴や紙ばさみを折りました。運気が変わるのは日の出の勢い。その日から私は強い女性になった筈でした。(2010頃の私、高円寺にて)
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しかし人間ってそんなに変われるものではありません。いい所も悪い所も昔の儘。寂しがり屋で我儘で、泣き虫なのに強がりばかり。そんな自分を見捨てる事が出来ない私がいます。今は出来るだけ長く生きて、世の中を広く見て、次回生まれたときの為に経験を積んでゆきたいと思っています。
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