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『かもめの街』への想い [歌人生]

もう昭和は遠いけれど、どうしてもそこへ帰りたい自分がいます。最近『歌』の中にある情景や、心情、その舞台、その中にあるのは私の人生のあの日あの頃に似ている、いいえ同じみたい! そんな気がする私です。
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まさか、そんな訳はないのですが、そう思いたいのですね。女って、いいえ私って。そこで思うに任せ感情の発露を求めて歌の世界を漂います。ああ、もっと真剣に言えばよかった、もっと…。そういう想いも今だからこそ、こうあっけらかんと語れるのかも知れません。
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20歳の頃、母と大喧嘩をして暫く家出をしました。そして上大岡という街に暮らしたことが…。たった数週間でしたが。母が捜索願出したのです。叔父と二人で迎えに来た母、それから母と私は折り合いをつけて、以後ずっと一緒に暮らしました。あの数週間の思い出。何だか『かもめの街』がやっと歌える、それにふさわしい大人になった…。そう勝手に解釈した私。今もこの歌を口づさむ時、昼も夜も祖母と娘の為に銀座で働き続けた若い頃の母の姿を思い出します。
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