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『ヤマボウシ』へ思いを馳せて… [黄昏に向かって]

昨日の事です。知人から電話がありました。車で迎えに行くから家に来ない? 嬉しいお話だったのですが、今は誰とも話したくなかったので、申し訳なく思いながらお断りをしました。
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Yさんとはもう20年以上のお付き合いになります。彼女はが読書家で推理小説が好きだそうです。実は私も大好きです。しかし今は全く読んでいませんが、日々の生活の中ではいろいろ推理することが大好きです。
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さて今日は仕事はじめでした。久しぶりの教室、午後の陽射しで3時ごろまでは暖房を使わず過ごしました。気が入っているからでしょうか。暮に心に期したように『オリジナル曲』をもう一度勉強し直すのです。今日はそのスタートの日でした。
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年末の29日にから数えて6日目になりますので、なかなか調子が戻りません。しかしそれと裏腹な私がいます。若しかしたら起こるであろう色々なシチュエーションを想像し、そこで歌う曲をメモ書きしています。昭和30年代の歌謡曲や40年代のスクリーンミュージック。曲名すら定かでないのに何となく歌える気になってしまう私です。
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これはクセなのです。現実離れした事でもその場を具体的に想像しそれを実際の形にしてゆく努力が私の生き甲斐なのです。こんな風な発想は営業のような仕事では案外成果を生んできました。しかし果たして『歌』の世界では全く無駄な努力なのかもしれません。
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さて今日のテーマをが何故『ヤマボウシ』なのかと申しますと、あの樹の素晴らしさを知らずして私は去ったことを今後悔しているからです。もっと写真をいっぱい撮っておけばよかった。白い花を咲かせることも、赤い実をつける事も、綺麗に紅葉することもよく知らないまま、あのヤマボウシは40年もあそこでじっと私を見ていたのです。しかしその頃の私は今のような愛着もなく、あの樹に愛情を注いだりはしませんでした。
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家を去る少し前、私は外階段の途中で『鳥の巣』を見つけ感動して涙ぐみました。生前その階段を雪かきしていた母の姿を思い出しての事でした。母はそのアパートの大家でした。その家で母は25年程暮らし、その後は特別養護老人ホームへと移ったのです。私が50歳になった頃の話です。
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それなのに私は、家もヤマボウシも守り切れず家を出ました。母が亡くなって10年が経った頃でした。西道路に面した我が家には、道路に並行して外階段がありその上り口にヤマボウシが植えられていたのです。ハナミヅキではないと知ったのは、あの家を去る1年程前です。
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私は二度とあの家にもヤマボウシにも会えません。しかし最近無性に思い出すのです。ヤマボウシがいるあの家を。白いヤマボウシの花を。そして高い木の上で鳴く小鳥たちのさえずりをもう一度聴きたいと。






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