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女神からのご褒美 [歌人生]

今夜は本の続きを読む予定だったのですが、夕方、知人のNさんと会ってから少し気持ちが変わりました。数年ぶりに逢ったNさんは今でも長い髪に帽子を斜めにかぶっていました。私たちはもう長い付き合いになります。池袋のカラオケ大会で初めて会話してから、もう十数年が経っています。そしてあの3.11の日、私達は一緒でした。埼玉県のある駅のホームで、私と彼女はあの激しい揺れを体験したのでした。
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あの日私はやっと繋がった電話で、夫に迎えに来て貰い、彼女の家の近くまで送りました。あんなに元気だった夫が亡くなったのは、その翌年の夏でした。彼女はその後も何かにつけて私を元気づけて呉れたのです。そしてあれからの歳月の中で彼女は2人の孫のおばあちゃんになり、私は歌以外の全てを亡くしました。
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しかし運命の悪戯か、歌の女神からのご褒美か、私は歌謡教室の先生になりすでに4年目を迎えています。実のところ、今日は彼女の歌声を聴きたかったのですが、ある迷いを尚も深くするようで、それは止めて食事だけで別れました。
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あの忘れられない3.11を一緒だった私と彼女、その経験は現地から見れば遥かな埼玉でのことでしたが、揺れの強さもさることながら、想像を絶する道路の渋滞や、送り届けるまでのあの張り詰めた緊張の十数時間。明け方近くに帰宅した私と亡夫はもうフラフラでした。運命共同体のような私達でした。
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あの日を一緒に経験したことで、不思議な絆を覚えます。私は今こうしてブログを書きながら、今日の彼女の目をふと思い出しました。私にはわかるのです。「都ちゃんは、どうしてお父さんって一回も言わないのだろう~、」きっとそう思っていたに違いありません。
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私は歌手になってからもその前も『お父さんが…」口癖でした。なんやかんやと言いながらも頼っていたのです。その私が全く夫の話をしなかった事に吃驚していたのかも知れません。全ては時間が解決して呉れたように私には思えます。
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投稿の写真は:2008年、カラオケ大会出場時の私(ドレス姿)と今日2018年、教室での私、今更歳月を感じます。その他2014頃の野鳥たち。野鳥を撮り始めたのは、厳しい自然で生きる彼等への尊敬の念が私にあるからです。
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『ヤマボウシ』へ思いを馳せて… [黄昏に向かって]

昨日の事です。知人から電話がありました。車で迎えに行くから家に来ない? 嬉しいお話だったのですが、今は誰とも話したくなかったので、申し訳なく思いながらお断りをしました。
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Yさんとはもう20年以上のお付き合いになります。彼女はが読書家で推理小説が好きだそうです。実は私も大好きです。しかし今は全く読んでいませんが、日々の生活の中ではいろいろ推理することが大好きです。
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さて今日は仕事はじめでした。久しぶりの教室、午後の陽射しで3時ごろまでは暖房を使わず過ごしました。気が入っているからでしょうか。暮に心に期したように『オリジナル曲』をもう一度勉強し直すのです。今日はそのスタートの日でした。
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年末の29日にから数えて6日目になりますので、なかなか調子が戻りません。しかしそれと裏腹な私がいます。若しかしたら起こるであろう色々なシチュエーションを想像し、そこで歌う曲をメモ書きしています。昭和30年代の歌謡曲や40年代のスクリーンミュージック。曲名すら定かでないのに何となく歌える気になってしまう私です。
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これはクセなのです。現実離れした事でもその場を具体的に想像しそれを実際の形にしてゆく努力が私の生き甲斐なのです。こんな風な発想は営業のような仕事では案外成果を生んできました。しかし果たして『歌』の世界では全く無駄な努力なのかもしれません。
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さて今日のテーマをが何故『ヤマボウシ』なのかと申しますと、あの樹の素晴らしさを知らずして私は去ったことを今後悔しているからです。もっと写真をいっぱい撮っておけばよかった。白い花を咲かせることも、赤い実をつける事も、綺麗に紅葉することもよく知らないまま、あのヤマボウシは40年もあそこでじっと私を見ていたのです。しかしその頃の私は今のような愛着もなく、あの樹に愛情を注いだりはしませんでした。
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家を去る少し前、私は外階段の途中で『鳥の巣』を見つけ感動して涙ぐみました。生前その階段を雪かきしていた母の姿を思い出しての事でした。母はそのアパートの大家でした。その家で母は25年程暮らし、その後は特別養護老人ホームへと移ったのです。私が50歳になった頃の話です。
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それなのに私は、家もヤマボウシも守り切れず家を出ました。母が亡くなって10年が経った頃でした。西道路に面した我が家には、道路に並行して外階段がありその上り口にヤマボウシが植えられていたのです。ハナミヅキではないと知ったのは、あの家を去る1年程前です。
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私は二度とあの家にもヤマボウシにも会えません。しかし最近無性に思い出すのです。ヤマボウシがいるあの家を。白いヤマボウシの花を。そして高い木の上で鳴く小鳥たちのさえずりをもう一度聴きたいと。






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今年もどうやら『てんてこ舞い』 [歌人生]

今日の私、朝から家の中をウロウロと。本当は座ったままで手を付けた仕事を続けたいのですが、マニュアルを探したり、食料を口に入れたり、何だか気分まで悪くなってきます。
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どうして正月早々こんな事になっているかと申しますと、一つは広告、B3のポスターを作りたいのですが、現在の私のプリンターではA4しか出来ません。それをカラーコピーしてラミネートしてもA3までです。本職に依頼すれば簡単ですが、費用の捻出は出来ません。それでも何とかならないかとnetで読みまくります。
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二つ目はプリンター、インクが無くなっただけなのですが、確かブラックのみでも印刷できると思いあれこれ試します。しかし1時間かかっても出来ません。昔は(また昔…と言ってしまいましたが)サポートに電話すれば即解消できたのですが、最近は最初からサポートの会社と契約しないと駄目ですね。
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教室の広告としてはgoogleで作ったホームページもあるには有るのですが、アクセスはまだまだ。おまけに今はスマホでないと、そう言わスマホ対応のホームページにしたいのですが、マニアル読むだけでもうクラクラ。おまけに私は未だスマホもないし。しかし広告は絶対必要です。頭の中は混乱よりもすでに狂気かも知れません。
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何もかもが低費用で、手仕事なのです。でも仕事は好奇心を満たしてくれるので嫌いではありません。が、しかし、如何にせん、最近の流行語からも見放された私が最先端のスマホやタブレット、アンドロイドだなんて!SF映画を見る様です。
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それでも明日への希望が少しだけ繋げました。HPはとりあえず自分で出来る範囲で作る事にし、ポスターも今まで通りA3を自分で作り、その代わり一枚でも多く、貼っていただける場所を見つける。そんな結論になりました。遅い夕食ですが、只今寒ブリを煮ました。母の大好物ですからカマは仏壇へ。私も腹を一切れ。美味しかったです。考えてみれば私の本分は歌の先生ですから、その幹をもっと太くする事が一番大切ですものね。では皆様、素敵な初夢を。


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幸せの定義 [黄昏に向かって]

最近、とても美味しい飲み物を見つけました。用意するもの、新鮮なゆずの皮、熱湯。綺麗に洗った柚子の皮を5切用意、あらかじめマグカップに入れておきます。お湯が沸いたらコップに注ぎ、少しそのまま置きます。飲める程度になってから少しづつ飲みます。ただこれだけの事なのですが、柚子のほのかな香りと温かいお湯が、心まで染みわたって癒されます。
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いよいよ新しい年が明けましたね。我が家では大晦日の真夜中12時に『一陽来復』のお札を柱などに貼ります。40年前の我が家はこのお札を頂く穴八幡から徒歩で15分ぐらいの所にあったので、商売繁盛のこのお札とは長い間のお付き合いでした。しかし川越から穴八幡までは今の私には遠く感じます。そこで都内在住の知人がもう何年も受けてきては送ってくれます。今年も30日に届きました。お札を貼り終わり除夜の鐘をきいてからお風呂に入りました。
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元旦の朝は大晦日のお風呂掃除で痛めた手足がしびれて、なかなか起きられずに12時ごろやっと起きだしました。急いでお雑煮をつくり母の大好物だった黒豆、祖母の大好物だったごまめなどを仏壇に。金箔入りのお酒はそのまま供えておきました。今年のお雑煮は母のようなすまし汁ではなく、私流に沢山の野菜を入れて作りました。一人でのお正月も、今回で6回目になります。
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その頃TVでは正月はつきものの演芸などが映し出されています。すると、悲しくもないのに涙が溢れ出てきます。まあ年のせいという事もあるのでしょうが、この頃の私は人情の機微を感じる機会がとても少なくなりました。無味乾燥な時間ばかりが流れています。しかしこうした心理状態の時に、不思議と魔が射すことがありますね。
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夕方、郵便ポストに3枚のハガキがありました。2枚は歌仲間から。残りが不思議な文句のハガキ。差出人は税理士法人○○○○及び川越○○○とありました。地域指定と印刷されています。裏面には赤字で『わかっていてもダマされる!』とありその下にいろいろな例が記載されています。真ん中あたりには大きく、#警察相談専用電話や川越警察暑の番号がありました。さらにこの葉書は表面には『この葉書は川越市内24社の事業所の協力を得て郵便局と川越警察暑が協働してお届けしています。そうも記載されていました。妙なハガキだと私は思っています。
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色々事件の多い時代です。怪しいと思えばすべて怪しいのですが、差出人が税理士法人という点がが妙に気になります。また個人のプライバシーが漏れているから葉書が来るのですが、何処から漏れるのでしょうか。こんな時代に一人で生きる事は命の灯さえ狙われるのかと思うと、またまた不安になってしまいます。「幸せですよ!」と言いたいけれど、高齢者に見える未来は決して幸せな日々ではないように思えて仕方ありません。
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私が歌で大きな輪を…。そう考えているのは、今、社会の弱者になろうとしている高齢者は、自分たちの知恵で、仲間同士で、そうして守りあって行くしか、幸せになる方法が無いのかとふと考えさせられるからです。年の初めに長い文章でごめんなさい。でも老いという道は誰もが通る道なのです。社会全体がが一丸となってもっともっと高齢者が芯から笑える社会にしたいですね。
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