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忘れ物 [八重の狐]

インスタ映えにあこがれて1週間ほど投稿を重ねてみました。画像処理をする楽しさもあり、少々重かった『春の憂い』も殆ど治ったようです。その原因のひとつは、今月が年金受給月である事すっかり忘れていたからです。偶然に会話の中でそのことを知り、ひと安心。季節の変わり目はいろいろ経費が掛かりますが、私も個人、教室と重なると大変。その多くは少額でも広告費なども日常的にかかります。
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さて4月が始まって15日もたちました。あと半月あまりで5月を迎えます。5月と言えば祥月命日になります。実は今から15年程前に、亡母を思って書いた詩があります。何回か投稿などしましたが、何回読み直してみても、あの感情は経験した人でないと解らないような気もします。
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認知症という言葉が日常的に見聞きされるようになった昨今とは違い、当時は誰に聞いてもはっきりした病状すら分かりませんでした。母79歳にアルツハイマーと聞かされ、その後10年以上の歳月を母は頑張って私の為に懸命に生きて呉れました。今日は2011年11月31日付のブログに投稿した『雑木林』という私の詩をもう一度投稿させて下さい。
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      雑木林           
            作:宮本 都

 車いすが揺れる 母が笑う
 仔犬も笑う なのに私は泣いていた。
 サァーと一陣の風が 雑木林を抜ける   
 この瞬間私は 
 無限大の愛に包まれていた 

 「牛乳飲む?」
  母の目に鋭い光が走る
  残った五感が反応している
  チュチュ チュ チュ
  母が微笑む 仔犬も微笑んだ 
  私もそっと微笑んだ
 
 車いすが揺れる
 梢がざわめく 車いすが揺れる
 雑木林に 風が亘って行った


後記:平成16年5月、10年にも亘るアルツハイマー
病との闘いも終わり、89歳天寿を全うした母への
鎮魂歌として書いたものです。
難病といわれるこの病気ですが、「老い」という、
誰しもが通る道にある病という堰、これを越える
にはやはり家族の愛情が不可欠だと、自身への
反省を含めて思う次第です。

    
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